「Lyra」ちょっとマニアックなお話し。
- 建物
高円寺の新築「Lyra」の竣工写真撮影にお邪魔して、
設計者の荒木氏に拘りの1つをお伺いしてきました。
今回見ていただきたいのは「共用階段」。
踏み面のみの美しい階段。
壁からの片持ち構造になっているので、
手すりも階段に馴染む軽い印象です。
よくよく見ると、板の厚みが少し違うような・・・??
一段をクローズアップ。
やはり、壁側に厚みがありますね。
実は、ここが設計者の拘りポイント!
段板の内部はこのようになっています。
外側の2枚の鋼板に対して、
中央の鋼板は壁側に行くにしたがって厚みが増しています。
この厚みが、階段の耐力を高める役割でありながら、
手すり側の踏み面の薄さも確保している重要な構造なのだそうです。
だから金属の階段がこれだけ軽い印象なのですね。
また、片持ちの構造ということで、
ただ壁にこの板をくっつけている訳では有りません。
コンクリートを打つ前の配筋段階で階段を組み、
コンクリートを打って固定しているそうです。
職人さんの技術も光る造りですね。
この話をしている時の荒木氏がとてもにこやかで、
建物を作る愛情を強く感じました。
借り手側がお部屋選びで重要視するのは、
お部屋の賃料含め、各室内の中身がメインになりますが、
設計者の拘りは建物の細部に及びます。
自分のお部屋だけでなく、
建物そのものにも他に無い良さを見出せることが、
入居者の生活を豊かにする一助になれば嬉しいです。
竣工写真が届いたらHPに掲載しますのでお楽しみに~
by hirabayashi